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JCD NOW!

JTBコミュニケーションデザインの様々な取り組みをご紹介します。

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富士箱根伊豆国立公園の豊かな自然と共存可能な
アウトドアスポーツのコンテンツ造成を目指す

~THE NORTH FACEとJCDの共創~

富士箱根伊豆国立公園を舞台に開催される「箱根ランフェス」は、「ランニング」「アウトドア」「フェス」が融合したエンターテインメントスポーツフェスティバル。2017年に始まり、コロナ禍を経て再開した2024年から"競わないランニング"というユニークなコンセプトに生まれ変わりました。一般的なマラソン大会のようにタイムを競うのではなく、芦ノ湖スカイラインという普段は走ることのできない特別なコースを、タイム計測なし、制限時間5時間以内でゴールを目指します。"楽しさを競う"を重視したことで、他のマラソン大会に比べて若年層や女性の参加比率が高く、30代以下の参加者が約49%、女性参加者は約57%と、多くの若年層と女性に支持されています。

「箱根ランフェス」は、JTBコミュニケーションデザイン(JCD)がプロジェクトのハブとなり、箱根の地域の皆さんや企業と共に、実行委員会形式で育て上げてきました。「箱根の自然や魅力を伝えていく」という同じ目的のもと、地域共創を掲げるパートナー企業とのつながりも年々増えています。そこで前回の小田急電鉄様に続く第2弾として、2025年より「THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)」ブランドのもと、パートナー企業として参画する株式会社ゴールドウイン取締役副社長 COO森光氏が、JCD川杉とともに、箱根ランフェスの未来について語り合います。

箱根ランフェス https://hakone-runfes.com/

プロフィール
株式会社ゴールドウイン取締役副社長執行役員 COO ザ・ノース・フェイス事業本部長 兼 グローバルブランド事業本部長
森光氏

アウトドアブランド数社を経て2004年入社。2015年ザ・ノース・フェイス事業部長に就任し、長年にわたりザ・ノース・フェイス事業を統括。2016 年執行役員就任、2026 年より現職。中学時代より登山に親しみ、日本トレイルランニングレースのパイオニア「ハセツネ CUP」や「富士登山競争」などの参戦経験あり。

本対談は、箱根ランフェス総合プロデューサーである当社社員、川杉との対談形式で行われました。

1 国立公園における持続可能な環境先進観光地の実現

―国立公園を舞台に、企業はどう関わり、地域と共生していくべきか。包括連携協定の背景や意義を紐解きながら、「環境と共存する観光地」のあり方をお伺いしたいと思います。

森氏
ゴールドウインでは2022年から箱根町と「地域活性化に関する包括連携協定」を締結しています。我々のアウトドアを通じた体験や学びに関する知見と、箱根町の豊かな自然環境を活用しながら連携して事業に取り組むことで地域活性化を推進し、環境の保全と次世代を担う子どもたちの明るい未来の実現を目指すというものです。現在は、登山に関する活動を中心に登山道の整備、キッズ向けのサマーキャンプ、また芦之湖漁業協同組合のユニフォームとして当社が取り扱う「HELLY HANSEN(ヘリーハンセン)」のウエアの協力などを行ってきました。

川杉
2017年にスタートした「箱根ランフェス」も、2014年からJTBグループが箱根町と締結していた包括連携協定を背景に生まれました。2015年に発生した大涌谷の火山活動の活発化により観光客が激減し、JTBグループの一員であるJCDが、国立公園を抱える箱根の景観や自然を多くの人に知ってもらうための新しい観光スタイルとしてスポーツイベントを提案したことが、そのきっかけです。

森氏
当社では箱根町以外にも、山梨県北杜市や知床半島の北海道斜里町などと包括連携協定を締結しています。斜里町での締結に先立ち2019年には、知床自然センター内にゴールドウインの直営店「THE NORTH FACE/HELLY HANSEN知床店」をオープンし、川杉さんとは最初にこの知床でお会いしましたね。

川杉
はい、知床で食事やサウナをご一緒させていただきました!その時に、箱根の自然の価値をどう活かしていくかについて、いろいろお話させていただきました。この知床でのご縁が、御社にTHE NORTH FACEブランドで箱根ランフェスの協賛パートナーとして2025年よりご参画いただくきっかけになりましたね。

箱根ランフェスのランナーとウォータージャグ
2026年はペットボトル給水を大部分で廃止し、THE NORTH FACE様の協力によりウォータージャグの給水システムを採用しました。

2 環境に負荷をかけないトレイルランニングイベントを箱根から発信

川杉
4月18(土)・19(日)日の2日間開催された2026年箱根ランフェスでは、「トレイルツアー by THE NORTH FACE」を初めて開催しました。ロードランニングの翌日に、芦ノ湖キャンプ村から長尾峠までの往復約8kmのトレイルを巡るガイドツアーで、コースの一部では舗装路でのランニングも体験できる内容です。これは、箱根ランフェスでのトレイルランニングイベント開催を目指した新たなチャレンジでもありました。

箱根ランフェスのトレイルツアー
参加者は舗装路ではランニングを楽しみ、トレイルでは自然の中を歩きながら、ガイドの解説に耳を傾けました。子どもたちも参加し、幅広い世代が自然に親しむ機会となりました。

森氏
自分が長年事業を統括してきた「THE NORTH FACE」がトレイルランニングレースに取り組んだのは、当時はトレイルランニングという言葉が珍しかった2007年でした。2012年からは富士山麓が舞台となる国際的なトレイルランニングレース、現在の「Mt.FUJI100」の協賛パートナーとして運営に携わってきました。これらの経験から、登山道の整備が非常に重要であることを実感しています。現在はトレイルランニングの愛好家が増えている一方、自然環境に影響を与える「トレイルダメージ」という問題も浮上しています。大会を運営する側は、トレイルランニングと登山道整備はセットで考えなければいけません。

川杉
今回のトレイルツアーの開催後には、環境省の手引きに則した環境影響のモニタリング調査を実施し、トレイルに影響がなかったことをWeb上で公表しました。また、箱根町の各団体とともに、環境に負荷をかけないイベント運営について協議を重ねているところです。町としても、国立公園の中でトレイルランニングにおける安全と環境保全を両立した新しいモデルを、箱根から創出していく機運が高まっています。国立公園のオフィシャルパートナーとしてもさまざまな活動に取り組まれている御社のご知見をいただきながら、近い将来箱根でのトレイルランニングを実現させていきたいです。

箱根ランフェスのトレイルツアールート
トレイルツアーは、箱根外輪山を中心に長尾峠を経由し、芦ノ湖キャンプ村へ戻るルートで実施しました。

3 環境保全と利活用の両立で、地域活性化を目指す

川杉
「THE NORTH FACE」のブランドとして、箱根ランフェスの協賛パートナーでもある小田急電鉄様の「HAKONATURE(ハコネイチャー(」のフィールドアクティビティ拠点「HAKONATURE BASE」にショップを出店され、ハイキングやトレイルランニングなどのイベントのほか、登山道整備の活動も行っていらっしゃいますね。

森氏
箱根の環境保全活動として登山道整備を積極的に行っており、社員研修にも取り入れています。山のメンテナンスを怠れば、いつか山の下流で暮らしている人にも生活の影響ができます。こうした問題を多くの人に知ってもらい、実際に関わってほしいという思いがあります。トレイルの補修には、各所にご協力いただきながら近自然工法の考えに基づいた施工を模索しつつ行っています。この近自然工法というのは、端的にいえば、生態系の復元を目指す施工方法なのですが、非常に奥が深いです。

トレイルの補修
近自然工法の考えに基づきながら、生態系が復元できる登山道整備を目指す。

川杉
2026年箱根ランフェスのメイン会場におけるHAKONATUREのブースでは、登山道整備で使う60㎏の丸太かつぎ体験が女性に受け、大盛況でした。実は2027年の箱根ランフェスでは御社のご協力も得ながら「THE NORTH FACE」のTシャツなどのアパレル販売も進めさせていただいており、その売上の一部を登山道の再生や箱根の環境保全に寄付する計画があります。箱根のトレイル整備を行っている方たちにもご協力をいただき、箱根ランフェスの会場などでも登山道整備イベントの告知をしていく予定です。私たちも箱根ランフェスのイベント開催だけにとどまらず、パートナー企業の皆さん、箱根の地域の皆さんや企業と連携しながら、箱根の環境保全活動にも取り組んでいきたいと考えています。

4 地域支援をしながら販売促進やブランディングの場として活用できる

川杉
2026年の箱根ランフェスのメイン会場のTHE NORTH FACEブースでは「トレイルランニング無料体験会」を行いました。特に、トレイルランニングシューズのレンタルが大人気でした。

箱根ランフェス トレイルランニング体験会

森氏
本物のトレイルで使ってみないとトレイルランニングシューズの真価が分かりませんからね。ロードランニングをやっている人の中にも"楽しく走りたい"ということでトレイルランニングに興味を持つ人が増えています。しかし、どう始めればいいのか分からないという人も実際に多い。2026年のトレイルツアーでは自分もモニターとして参加したのですが、そのなかには、はるばる北海道から参加された女性もいました。「周りには熟練のトレイルランナーが多くて、初心者が入っていけない」とのこと。このように、箱根ランフェスがトレイルランニングを始めたい人たちの入口になってくれると嬉しいですね。THE NORTH FACEブースではアパレルの販売も行い、昨年に続いて今年もたくさん売れたようです(笑)。ありがとうございます!

川杉
箱根ランフェスの会場でも、THE NORTH FACEのTシャツに加えギアやシューズを身につけている方が明らかに多かったです。箱根ランフェスでは、パートナーシッププログラムを設けており、販促効果も期待できるほか、テストマーケティングの場としても活用することができます。パートナー参画企業の皆さんからも「地域を支援しながら箱根ランフェスの場を活用させてもらえる」とご好評いただいております。

5 持続可能なイベントを地域とともに創る―「箱根ランフェス」の展望

森氏
箱根は「駅伝」の伝統を持ち、ランニングのブランドとして全国区で知られています。今はトレイルランニングのコースとしても人気で、多くのランナーたちが訪れるポピュラーな場所にもなっています。今後の展望としては、環境保全などの課題を1つずつクリアしながら、THE NORTH FACEとしてトレイルランニングのイベントを実現したいと考えています。いずれは、箱根ランフェスをロードランとトレイルランニング、キャンプなどのアウトドアアクティビティを集結した大規模なアウトドアのフェスとして成長させていけたらいいですね。

JCDと共創するゴールドウイン THE NORTH FACE 森氏談笑

川杉
箱根のアウトドアアクティビティには、まだまだ多くの可能性があります。これからも、コンテンツやマーケティングといった事業をご一緒しながら、未来の箱根の町づくりや、地域を舞台に自然のなかで人々が過ごす環境づくりをぜひ進めていきたいです。箱根ランフェスは、一過性のイベントではなく、自治体や地域の方々、パートナー企業とともに、箱根の自然と魅力を楽しめるコンテンツづくりを継続して行っている点が大きな特徴です。この事例を活用したいという多くの自治体の方からお問い合わせもいただいています。「持続可能なイベントを地域とともに築く」箱根ランフェスの取り組みを全国に広めていきたいですね。

箱根ランフェス2027では、協賛パートナーを募集しています。
私たちが目指すのは、単なる協賛の枠を超え、地域と企業が力を持ち寄り、箱根の魅力と新しい地域スポーツの形をともにつくり、育てていく共創です。
そんな未来をともに実現する、文字通りの「パートナー」になりませんか。

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