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感染症専門医と考える、ウィズコロナのリアル企業イベントとは

感染症対策を講じた新たなイベント様式 “コンタクトレスイベント”

新型コロナウイルスの蔓延により、2020年春以降に開催予定だった多くの企業イベントが中止 /延期やオンライン開催への切り替えを余儀なくされています。私たちはオンラインイベントの経験を多く積んだことでその特性についての理解を深め、オンラインで実施することのメリットも学びました。ただ一方、これまでリアルで実現できていたことがオンラインでは難しいと感じる場面も多くあり、イベントをリアルで開催することの価値も改めて見直されているのではないでしょうか?

そこで、2020年12月9日、JCDでは「感染症専門医水野先生と考える ウィズコロナのリアル企業イベント」セミナーを開催しました。本セミナーでは、「コロナ禍でも企業イベントはリアル開催できるのか?」「一体どのように実施すべきなのか?」など、各企業のイベントご担当者の方々の疑問や不安にお答えすべく、感染症専門医 水野泰孝氏をお招きし、企業イベントのプロフェッショナルであるJCDイベントプロデューサーの河野一樹、勝敬行、吉田翔が、ウィズコロナにおけるリアルイベントのあり方についてお話をうかがいました。

―Guest Speaker――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

202012-contactless-drmizuno2.jpg水野 泰孝氏
グローバルヘルスケアクリニック院長、医学博士
日本感染症学会 指導医・評議員・感染症専門医、日本小児科学会 専門医・指導医
大学病院や国立国際医療研究センターで感染症内科の臨床経験を積む。
タイ留学やベトナムへの赴任経験を活かし、海外渡航者の健康管理を実践している。
コロナ禍ではこれまでの経験と研究実績から解説・発信を続け、メディア出演も多数。

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いま一度見直した、
企業イベントをリアル開催する価値

河野
まずは私達が所属するミーティング&コンベンション事業部の2020年4月から10月における企業イベントの開催状況ですが約8割の企業イベントは、中止/延期、またはオンライン開催となりました。緊急事態宣言明けの6月に株主総会、7月頃からB to Cイベントでのリアル開催の兆しはありましたが、その後も第2波、第3波と続き先が見えない中、「いつになったらリアル開催を検討できるのか?」というもどかしさは2021年以降も続くと思います。そんな中、このコロナ禍で主流となったオンライン開催というカタチはこれからも持続していくのではないかと考えられます。

ここで、今回のセミナーテーマでもある企業イベントをリアル開催することの価値について、今一度まとめてみました。

企業イベントをリアル開催することの価値

● 五感で感じる「情報量」
● コミュニケーションを通じて広がる「創造力」
● 目標へ突き進む「一体感の醸成」
● 熱量・体験をシェアすることで生まれる「感動力」

これらの体感を通じて実施目的を表現・実現することがリアル開催の価値であり、例えば社員の功績をねぎらいモチベーションを高めるためのイベントなど、あらゆる行動をモチベートするためにはとても重要な機会だと考えています。2021年も新型コロナウイルスとの共存は続いていくことが想定され、当然リアル開催には不安が伴います。そうなると、リアル開催の「リスク」と「対策」が確実に落とし込まれた実施計画が大切となり、新型コロナウイルスに対する知識が不可欠となります。そこで、日本感染症学会指導医・専門医である水野泰孝先生に、「企業イベントのリアル開催時におけるリスクと対策」についていろいろお話を伺っていきます。

202012-contactless-seminarscene.jpg

本対談は、事前に録画した内容をウェビナー形式で配信しました
※登壇者間には感染症対策としてアクリル板を設置しています

ウイルスの感染経路は、接触感染と飛沫感染

吉田
コロナについて様々な情報が飛び交っていて何を信じていいのかわからないのですが、まずは簡単にどういう病気か教えてください。

水野先生
コロナウイルスは風邪のウイルスのひとつで、なかでもコロナウイルスと呼ばれるものは3種類あり、SARS、MERS、そして現在、感染が拡大している新型コロナウイルスです。この感染症の一番やっかいなところが、症状が出る前に他の人に感染させてしまうので、今、これだけ感染が広がっています。


無症状で感染させてしまうのが特徴だということですが、ウイルスに触れたらすぐに感染してしまうのでしょうか。

水野先生
これはコロナウイルスだけに限らないのですが、一般的に感染症はまず感染源があって、感染経路があります。感染源から感染経路を通り、一定の期間を経て症状が出ます。これを潜伏期間と言います。潜伏期間は感染症によって様々ですが、インフルエンザだと約1~2日、新型コロナウイルスだと約5~7日で発症します。新型コロナウイルスは、無症状でも発症前の2日間は周囲に感染させてしまいます。感染してから5日経っても、その2日後に発症するとはわからないので、本人は元気なんですね。そのときに例えば、食事に行って、マスクなしで大きな声で話すと、周囲を感染させてしまう可能性が高まります。これがこの感染症の一番やっかいなところです。

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だから、ニュースでよく取り上げられている夜の会食などで感染が広がりやすいということになってくるのですね。

水野先生
そうですね。感染経路と先ほど話しましたが、主たる感染経路というのが、接触感染と飛沫感染の2つです。接触感染はウイルスのついた手で顔などを触ること、飛沫感染は会話でおこりやすいですね。特に至近距離での対面会話は危険です。どうしても食事のときは至近距離で会話をしますので、飛沫感染のリスクが高くなります。

河野
冬場は寒くなるにつれて感染者数が多くなっているようですが、寒さと感染しやすさというのは、連動するのでしょうか。

水野先生
もともと呼吸器感染症というのは、インフルエンザが代表的ですが、気温が低い、湿度が低い状態ですと、ウイルスが非常に活性化しやすいんです。新型コロナウイルスも呼吸器感染症なので、やはり低温・低湿度ですとウイルスが活性化しやすくなり、さらに飛沫も飛びやすくなります。

コロナ禍でのリアル企業イベント開催に必要なこと
過度に恐れることなく、シーンごとのリスクの洗い出しと対策を

河野
リアル企業イベントを開催するとなると必然的に人が集まることとなりますが、集まるだけで感染リスクは高まるものなのでしょうか。

水野先生
これは非常に解釈が難しいと思います。仮に人が集まっていても、黙っていて、マスクもして、手洗いもしているなどのしっかりとした環境であれば、感染リスクは極力抑えることができると思います。


次に感染リスクが高まりやすい「シーン」と「対策」について、実際の企業イベントに置き換えて考えていきたいと思います。たとえば、参加者の皆様が到着されて集まるロビーやステージを観覧するような席が並んでいるような空間、懇親会などでの食事シーンにおいてどのような感染リスクがあるのか、水野先生の見解をお聞かせください。

水野先生
まず参加者は、ロビーに集まって受付をするかと思います。皆さんしっかりマスクをし、大きな声での会話は控え、ある程度の距離をとれば、それほどリスクはないと思います。ただ非常に多くの人が一度に集まると、そこで密の環境ができてしまうので、受付時間をずらすなど、できるだけ人が集まらないような環境を作るといいと思います。あとは、2〜3人のグループで来られる方も多いと思いますので、できるだけ静かにしていただくような声かけは必要かと思います。
また、ステージをご覧になるシーンでは、イベント内容によって違ってくると思いますが、例えばクラシックコンサートのような皆さんが黙って鑑賞するようなものであれば、そんなに声が出ることはありませんのでそれほどリスクは高くありません。しかし、かけ声を出すイベントもあると思いますので、そういった場合はできるだけ距離をとるような座席配置などの配慮が必要です。
最後に食事をする懇親会などの場合ですが、マスクを取って、食べ物を口に持っていかなければいけません。そこでもし会話をする機会があると、どうしてもマスクなしの至近距離で会話をすることになりますので、これは少し工夫が必要かと思います。


そうしますと、先ほど先生がおっしゃった接触感染と飛沫感染を押さえ込むために、イベントのそれぞれのシーンでしっかりと感染対策をする必要があるということですね。
こちらのイベント会場イメージは、企業イベントを実施する際に感染するリスクがどこにあるのかということを、図式化したものです。「!」が付いているところに感染リスクが潜んでいると考えられます。

イベント会場イメージと「リスク」「対策」検証シーン
イベント会場イメージと「リスク」「対策」検証シーン

水野先生による見解の一例
水野先生による見解の一例


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河野
感染者が増えている状況で、今すぐにリアルイベントを計画するというのは判断としては難しいところだと思いますが、今後、この状況が落ち着いて、収束していくなかで、リアルイベントはやりたいけれど、自社が主催したイベントから感染者を出すというのは避けたいというのが企業ご担当者の考えだと思います。先生から教えていただいた対策をしっかり行い、参加者の皆様にルールを守ってもらえれば、過度に恐れる必要はないということなんですね。

水野先生
そうですね。モラルをもって、主催者側と参加者側の協力のもとにしっかりとやっていただくことに尽きると思います。

JCDがプロデュースする新たなイベント様式
"コンタクトレスイベント"


コロナの影響を受けて、イベントにも様々な形式が確立されつつあると感じています。JCDでは、リアルイベント実施にあたっては、以下のような"基本条件"を満たす必要があると考えます。

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今回JCDでは、リアルイベントを「事前制作」、「参加者来場から受付」、「イベント会場内」、「イベント終了後」のそれぞれのシーンに分け、どんな対策が必要かを検証し、消毒ツールの設置、受付時の検温、極力接触をさけた形での受付・クロークの運営計画など、シーン別に感染症対策ソリューションを整理しました。そして、JCDが持ち得る全てのノウハウを活用して構築したのが、感染症対策を講じた新たなイベント様式"コンタクトレスイベント"です。

イベントにおけるシーン別感染症対策ソリューション
イベントにおけるシーン別感染症対策ソリューション

イベント終了後も参加者や主催者の皆様の名簿を管理しながら、健康状態を把握。さらには感染対策の対応をまとめたレポートも提出します。参加者や主催者の皆様、運営を実施する側も、安心して参加できるこれからのリアル企業イベントのカタチが "コンタクトレスイベント"です。

感染症専門医と連携し、リアルイベント開催へ。
事前事後を含めたトータルリスク管理


この"コンタクトレスイベント"の様式策定にあたっては、水野先生に監修のご協力をいただいています。また、ご希望に応じて、イベント開催の前に実際のイベント会場を水野先生に特別に視察していただき、アルコール設置場所や消毒エリア、懇親会レイアウト等についてアドバイスをいただき、コロナ対策に配慮したイベント計画を作成することも可能です。また、イベント参加者が開催前・開催後でのPCR検査を希望された場合、水野先生が院長を務めているグローバルヘルスケアクリニックでの検査の実施もご案内いたします。

河野
最後に、リアルイベント開催に踏み切る判断基準や指標などのアドバイスをお願いします。

水野先生
新型コロナウイルスに関していえば、イベントを開催する場所、地域での感染者数が一番の指標になると思います。感染者数の多い地域でイベントをやることはリスクが高いですので、ある程度、政府や新型コロナウイルス感染症対策分科会が出している指標を参考にしていただくことが前提です。感染者があまり出ていないところであれば、対策をしっかりすることでリアルイベントの開催は可能だと思います。周りに感染者が多ければ多いほど、リスクは上がっていきますので、その辺りを判断基準の一つにされるといいと思います。

河野
まだまだ、コロナの感染者数が増えている中では、リアルで実施するという判断に至るのは難しい状況だと思いますが、イベントをプロデュースする私たちの願いとしては、この冬を越え、2021年春くらいには少しでもコロナが収束して、企業イベントをリアルで検討できるようになっていければという思いがあります。今後は新型コロナウイルスと共存してもいかなければいけませんので、事前準備を含めしっかりとしたフォロー体制を作っていくことが重要になっていきます。感染症専門医の水野先生と連携した "コンタクトレスイベント"を、新たなイベント様式としてぜひ、活用していただければと思います。



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