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表彰式のコアってなんだ?「集まらなくても感動」の極意

社内活性や社員の士気向上のための
新しいコミュニケーションのあり方を探る

コロナ禍により人がリアルに集う状況が難しい昨今。企業や組織でも今までとは異なる対応が求められています。これからの時代、組織を活性させ、社員の士気を維持し、さらに高めていくためにはどうすれば良いのか。今回は "表彰式"に焦点をあて、ワーク・モチベーション研究所 所長の菊入みゆきとミーティング&コンベンション事業部 モチベーションイベント局 イベントプロデューサーの國原尚史の対談で、新しいコミュニケーションのあり方を探っていきます。

表彰イベントも、リアル開催からオンライン表彰式へ

國原
新型コロナウィルスの影響で、今年の2月くらいからリアルなイベントは、ほぼ中止か延期になりました。代わりにリアルタイムで発信する「ライブ配信」や事前に収録した内容を伝える「オンデマンド配信」、オンライン上の仮想空間でステージや展示会を設定する「バーチャルイベント」といった、オンライン対応によるイベントができないかという顧客からの問い合わせが増えてきています。具体的には商品リリース情報や取引先とのエンゲージメントを継続的に行うための社外向け情報発信やセミナーです。非常事態宣言が解除された後は、リアルな社内向けイベントも徐々に再開されはじめていますが、昨今の状況ではまだ先が見えない状態です。

菊入
イベントを開催するマインド自体は萎縮していないようですね。リアルでイベントを打つことが難しいなか、なんとかオンラインに活路を見出している。

國原
コロナ禍だからといって、何もしなくて良いというマインドの企業は少ないと思います。リモートワークで物理的な距離ができてしまうからこそ、社員間の関係構築やエンゲージメントを築く場をキープしていく必要があります。そこでオンラインを活用して、活路を見出す企業が多いのではないでしょうか。

菊入
オンラインの世界も日進月歩で変貌していますね。今までリアルでイベントを行っていたのに急にオンラインになった時、企業の受け止め方はいかがでしょうか。例えば表彰式はどのように変わりましたか?

國原
社長からのメッセージも含めて、今までリアルで行ってきた表彰イベントを、全てオンラインに切り替えた企業がほとんどです。そのなかで新しく発見したことがあります。イベントに参加した表彰者ではない非受賞者は、オンラインイベントの方が時間や距離などに制約されることがないため、かえって効率が良いと感じているようです。なかには仕事をしながら表彰式に参加している人もいました。逆に受賞者の立場からすると、表彰されることを目的に頑張ってきた人も多いので、オンラインで簡単に表彰式を済ませてしまうのは、リアルと比べて寂しいという意見もあります。

菊入
表彰式に対する期待値は、企業はもとより受賞者サイドも高いのですね。

JTBコミュニケーションデザインがプロデュースした表彰式の様子(2019年実施)
JTBコミュニケーションデザインがプロデュースした表彰式の様子(2019年実施)

表彰式とは、仕事の意義や意味をわかりやすく認める場である

菊入
そもそも表彰式は、なぜ行うのでしょう。オンラインが主流となった今、会社側にも、社員側にも、改めて考える機会が増えたのでは?

國原
表彰式は仕事をやる意義を社員に伝えられると同時に、その成果をわかりやすく認める場です。社員が日々の仕事をルーティーンで行ってばかりだと、なぜこの仕事を頑張るのか?という目的意識を喪失しがちになります。そこで表彰式といったわかりやすい目標があると、モチベーションの維持につながるのです。

菊入
仕事の意義や意味を"わかりやすく"認める場が表彰式ということですね。毎日の仕事の積み重ねを認める場として機能すれば、自分がやってきた仕事の成果を再確認できますからね。

モチベーションを軸に捉えると、表彰式やそこに至るプロセスであるインセンティブ制度は、メリットとデメリットがあります。メリットとしては、自分が成し得た成果が認められたという情報的側面を、インセンティブがもたらします。逆にデメリットとしては制御的側面が働き、報酬にモチベーションがコントロールされてしまうのです。わかりやすく言えば、報酬のために働くことになり、仕事の本来の面白さや意義に気づかず、やる気が外発的なものになってしまう。

國原
表彰式はまさにそうした点が、どの企業も課題となっています。なぜ表彰式を行うのか。会社が受賞者を評価し、受賞者を選んだ理由を明確に示すことが大切です。受賞背景をきちんと非受賞者を含めた社員全体に説明し、理解していただけないと、確かに制御的側面というデメリットに陥ってしまいます。

菊入
こうして考えてみると、表彰式には仕事の意味や会社で働く意義を社員に認識させる役割が期待できますね。

表彰式がもたらす3つの効果とは

菊入
表彰式に参加した人を対象に調査を行ったところ、表彰式がもたらす3つの効果が浮き彫りになりました。1つ目は自分も表彰されたいという「モチベーションの向上」です。「再度、表彰されたい」「明日から仕事を頑張ろうと思えた」という回答が上位を占めています。2つ目は「他の人の働き方を知ることが出来た」「仕事に役立つ学びがあった」という「知識や能力の向上」にです。そして3つ目は「社員と会社の関係性」です。「この会社で働き続けたいと思った」「会社に対して好感を持った」という回答も多く寄せられました。

表彰式に参加したことによる気持ちの変化について
表彰式に参加したことによる気持ちの変化について

表彰式の効果1:「モチベーションの向上」

菊入
「モチベーションの向上」では、表彰式で晴れがましさの演出がとても大事。ただリアルな表彰式ではわかるのですが、オンラインで表彰式を行う場合は、どのような演出をすれば良いのでしょうか。

國原
これは今後の大きな課題ですね。リアルと同じことをオンラインで再現するのは難しいですから。オンラインならではの新しい豪華さ・ゴージャス感・晴れがましさで魅せる必要があります。ひとつの事例ですが受賞者をかっこよく見せる映像を制作してオンデマンドで配信したり、CGを使ってリアルではできない登場の仕方を演出したりするなど、工夫が必要です。

晴れがましさという点では、リアルだとレッドカーペットを歩く受賞者をイメージしてもらうとわかりやすいでしょう。これがオンラインになるとどうなるか。例えば受賞者のアバターを制作して、受賞者自らがそのアバターを動かしてバーチャル上のレッドカーペッドを歩いていくような演出をすればいいわけです。

菊入
リアルならステージを華々しく作り込めますが、オンラインでは受賞者個人にフィーチャーして演出するのですね。

國原
ただしリアルでレッドカーペット上を歩くことの体感は、現実だからこそ味わえる良さです。その意味ではリアルの代わりにオンラインがあるのではなく、オンラインならでは実現できる企画や工夫が必要となるでしょう。

菊入
表彰式に参加した人たちからの賞賛の声も「モチベーションの向上」につながります。オンラインではこの点をどのように工夫されていますか?

國原
参加した仲間たちからの賞賛は、先ほどのステージ演出以上に重要です。リアルなら受賞者の周りに仲間がいて直接賞賛(仲間や上司からの祝福の声やハイタッチなど)を受けることができます。ただ、オンラインでは当然物理的な距離が発生します。だから、周りの人たちとのつながりをより身近に感じられるようにしなければなりません。オンラインならチャット機能やコメント機能、拍手機能などを使って、受賞者がすぐそれらを確認できる環境作りが大切です。

菊入
司会者なりファシリテーターが、きちんと両者のコメントなどをフォローしていく必要もありますね。オンラインなら気軽に参加者が投稿できるという点も、今後のキーポイントになりそうです。

國原
リアルだとなかなか「おめでとう!」って発声しづらくとも、オンラインの機能を使えば気軽にコメントできます。またそれらの声を全て拾って、表彰式後にコメント一覧を受賞者に渡すこともできます。これらはオンラインだからこそできる利点ではないでしょうか。

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表彰式の効果2:「知識や能力の向上」

菊入
表彰式がもたらす「知識や能力の向上」についてはいかがでしょうか。私は調査結果から表彰式に意外な面で効果があると感じたのですが。

國原
非受賞者の立場からすると、単に参加するだけの表彰式は飽きてしまいます。リアルイベントだと時間的な制約もあり、先ほどお話にあった受賞背景もしっかり見せることができません。非受賞者の立場からすれば、受賞者から何かしらビジネススキルやノウハウを得たいと考えるでしょう。オンラインの場合は、ライブ配信+オンデマンド配信ができるので、ライブ配信後、オンデマンドで受賞者のノウハウ取得や成功事例を共有することができます。「知識や能力の向上」という面では、オンラインはとても優れていると言えます。

菊入
主催者側が受賞者・非受賞者双方にメリットを感じていただけるように、表彰式を設計・構成しなければなりませんね。モチベーションの伝播という点で言えば、"あまりにもすごい人"は、自分とは明らかに違うと思ってしまい、かえって伝播しないものです。その点で工夫されている点はありますか。

國原
おっしゃる通りです。どちらも参加しないと表彰イベント自体が成り立ちませんので。またモチベーションの伝播は、受賞者だけでなく非受賞者が共感を得られる表彰式にすることが大切です。受賞者が日頃の仕事にどのような工夫をしているのか、どうやって業績につなげているのかという受賞背景を示すことで、参加者誰もが納得いくようにしています。そして非受賞者が自分も真似できる・ヒントになると思えるように見せることも重要です。受賞者の方々がごく自然にやっていることからも学べることは多いので、それをきちんと取材して見せることが必要ですね。オンデマンドなどの機能が活用できると思います。

オンライン表彰の様子(2020年実施)
JTBコミュニケーションデザインがプロデュースしたオンライン表彰の様子(2020年実施)

表彰式の効果3:「社員と会社の関係性」

菊入
「社員と会社の関係性」についてはいかがでしょう。

國原
会社側の視点に立てば、表彰式の目的はいかに優秀な人材を確保し続けるか。そして離職率を下げるかに集約されます。そのために社員を公の場で、しっかりと認めてあげることです。表彰式はリアルにしろ、オンラインにしろ、会社と社員をつなぐコミュニケーションの場として有効に機能します。

菊入
非受賞者が次は受賞者をめざす動機付けになる。優秀な人材を増やしたり、離職率を減らしたりする効果がある。こうした表彰式の機能を会社がきちんと理解し、社員とコミュニケーションする機会を増やすことで、本来の目的が達成されるのですね。

オンラインイベントの課題は、仲間との繋がり方

國原
コロナ禍が過ぎた後、リアルな表彰式が復活しても以前と同じようにはならないと思っています。リアルでやるか、オンラインにするか、あるいはリアルとオンラインのハイブリットで行なうか。選択肢が一気に増えましたので、それぞれの状況や目的に合わせた選択をされることでしょう。

菊入
オンラインの便利さを皆さんが知りましたからね。國原さんのこれまでの経験は、今後どのように活かされますか?

國原
これまで参加者のモチベーション向上に注力して、表彰式を企画・プロデュースしてきました。この経験とイベント作りの知見は、今後リアルでもオンラインでも活かせると考えています。

オンラインイベントの課題は、仲間との繋がり方にあると思います。オンラインでは、今までリアルではできなかった新しい方法や繋がり方を模索していきたいですね。例えばリモートでもそれぞれがお酒を飲みながら参加できる表彰式だったり、受賞者の家族も一緒に盛り上がれるイベント的な表彰式も、オンラインだからこそできる新しい取り組みとなるでしょう。物理的な距離があっても、アイデア次第で仲間との繋がりは実感できるはずです。カタチがどのように変わろうと、これからも参加者の目線に立った企画をしていきたいですね。

菊入
参加者の気持ちを動かすという本質を見据えた新しい表彰式のプロデュース。これからも期待しています。


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