沖縄観光コンベンションビューローが取り組むSDGs

私たち沖縄観光コンベンションビューロー(以下:OCVB)では、沖縄県が取り組む「おきなわSDGsプラットフォーム」の活動への協力および、県民に向けたSDGsの普及活動を行う企業・団体「おきなわSDGsパートナー」への登録など、積極的な活動を行っております。沖縄県とOCVEが取り組む事業として例えば国内プロモーション課では、「環境に配慮した観光」をキーワードにプロモーション事業を展開、また新しい旅の形として「人や社会環境に優しい観光」を謳うエシカルトラベルの提案なども行っています。MICE推進課では、各事業者が具体的に持続可能な取り組みが推進できるよう「サスティナビリティガイドライン」を作成した他、環境配慮型のノベルティグッズの制作やグリーンプリンティング認定の印刷物の制作などを行っています。

また、MICE推進課が取り組む「沖縄 MICEプロジェクト」は、沖縄県への誘致事業の一環として、MICEイベントの開催に繋げることを目的とした沖縄県から受託している事業のひとつです。近年高まるMICE事業へのニーズを踏まえ「NEW & SUSTAINABLE」をテーマに、県外の旅行会社の担当者を沖縄に招聘し県内のMICE事業者を紹介するツアーや商談会を行っています。視察先や県内のMICEのコンテンツについても、持続可能な取り組みを意識した内容になっています。

沖縄観光コンベンションビューロー
課長 高見洋平様

プロジェクトの具体的な内容として、視察ツアーでは、首里城公園、国際通り屋台村などの観光地やリゾートホテルの見学、また瀬長島でのビーチクリーンなど、MICEコンテンツを視察・体験していただきました。

沖縄観光
コンベンションビューロー
課長 高見洋平様

また、県内33社のセラーとの商談会も開催し、その後の交流会はMICE模擬パーティーとして、泡盛の試飲、沖縄の伝統芸能エイサーのステージアトラクションなども体験していただきました。

CO2ゼロMICE®との出会いから導入について

沖縄観光
コンベンションビューロー
主担当 比嘉茜様

「MICEプロジェクト」の一環として交流会(模擬パーティー)の内容を検討している矢先に、タイミングよくJTB沖縄の眞榮城氏に出会いました。「CO₂ゼロMICE®」は「NEW&SUSTAINABLE」の観点からも私たちの取り組みにマッチしており採用について検討を始めたのですが、県やビューローは公的立場であるため、特定企業のサービスのみを紹介することは難しい点もありました。カーボンオフセットについては、他にも国が推奨するJクレジット制度など選択肢はいくつかあったのですが、「CO₂ゼロMICE®」はMICEに焦点を当てたサービスということや、JTBに限らずどんな企業様でも幅広く使っていただいただけるという点、また今後の沖縄での持続可能なMICE推進を促せるものであることなどが大きな評価ポイントとなり、起用について沖縄県の了承を得ることができ、導入に至りました。

チームビルディングや飲食、アトラクションなどが行われたこの模擬パーティーでは、グリーン証書を額装し会場の入り口に設置、交流会の最後に、「CO₂ゼロMICE®」についての説明をプレゼンテーションしました。主催者として実際に手続きを行った流れや費用感、感想なども交え、一つの事例として具体的な流れを紹介しました。旅行会社様や県内サプライヤーにおいては、導入のイメージが掴みやすく参考になったのではないかと思っています。

今後の課題として

今回の「CO₂ゼロMICE®」でのオフセットの購入先が沖縄県内になかったため長野県からの購入に至ったことについて、沖縄県内でのカーボンオフセットの仕組みが確立すれば、より貢献度が高くなり開催意義があがるのではないか、といった声が内外から上がりました。

参加者の皆様からは、「自然豊かな沖縄での取り組みにこそ意義がある」「さすがJTBさん」といった高い評価をいただくと共に、事後アンケートでも「さまざまな取り組みの中でも「CO₂ゼロMICE®」の導入が印象に残った」というお声もいただきました。その他、単なるパーテイーや旅行ではなく、その中で社会に貢献していきたいという声が多く聞かれ心強かった反面、なぜ県外から来て沖縄のためになる活動(例えばゴミ拾い)に協力すべきなのかわからない、といったご意見もあり、その意義を明確にするという今後の課題も生まれています。 「ペットボトルの購入をやめたくらいでは表面だけ」といった厳しい意見もありますが、そこに意識を向けることから徐々に活動を広げていくことが大切です。

クリーンナップ活動やバガスアップサイクルなど沖縄ならではの取り組みや、沖縄ならではのMICE活動のアイディアなどが明確に打ち出せれば、主催者・参加者・沖縄県の3方に良い取り組みになるでしょう。より良い企画を提案することで、迎え入れる地域の方々にも「このMICEが沖縄に来てくれてよかったと」思っていただけるよう、さらなる模索を続けていきたいと思います。

JTB沖縄 担当者より

株式会社JTB沖縄
主担当 眞榮城駿様

今回お話を伺い、CO₂ゼロMICEの効果(アウトカム)を丁寧に伝えていくことの重要性を感じました。例えば、沖縄の自然環境のみならず、経済的・社会的にどうプラスの影響を与えられるのか。そのあたりを明示できれば、ご活用いただく主催者側にも導入の意義が明確になるのではないでしょか。
沖縄県民のための沖縄観光振興となるよう、JTB沖縄として「CO₂ゼロMICE」のソリューションを含め、様々な取り組みを推進していきたいと思います。

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